働きながら技術を身に付ける「外国人技能実習制度」をめぐって、法務省と厚生
労働省は、2017年11月に施行された技能実習適正化法に基づき、愛媛県にある会
社の技能実習計画を取り消しました。取り消しは同法施行後初めてとのことです。

この会社は短期滞在ビザで入国した外国人を不法に会社の工場で働かせていて、
入管難民法違反の罪で罰金刑が確定しました。
技能実習適正化法では、技能実習生の技能実習計画の認定を受けなければ実習生
受入はできないことになっています。また、不法就労などで出入国管理若しくは
労働に関する法律違反による刑罰が確定すると計画を取り消すことができ、処分
から5年経つまで申請は受付けられないと定められています。
このため、この会社は今後5年間、技能実習生の受入ができなくなったというこ
とになります。

技能実習適正化法は、技能実習制度は外国人に日本の技術を学んでもらって技術
移転をすすめることを目的とした制度ですが、外国人を「安い労働力」としか捉
えない会社が多いことから、受入側の監督強化などの目的で制定・実施されてい
る法律です。

当事務所の解説と見解

以前から技能実習生の受入を目的とした団体設立の相談がありましたが、自社で
の「安い労働力」確保だけでなく、実習生の紹介によって利益を得たいという目
的も透けて見えるものが大半でした。
技能実習生の待遇を巡って多くの問題が起きたこともあって新規受入団体設立は
難しくなっていますが、「労働力確保」の必要性からとはいえ、「働くことが認
められていない」短期滞在ビザで入国した外国人の雇用は問題と思います。

最近特に「留学」ビザで来日しても、アルバイト中心の生活をしている「偽装留
学生」の問題も目にするようになりました。日本と本国との経済バランスから考
えて「日本で稼ぎたい」という方が増えているということです。

日本人の労働者を確保できないのは何かがあるからで、解決ができないところま
で問題になったということでしょうか?
確かに「給与が良いところに行きたい」とか「しんどい仕事は嫌だ」とか、私も
思いますから・・・。

そう考えると「単純労働者」受入の議論も理解できるのですが、景気に左右され
る問題でもあるので(リーマン・ショック時には解雇された労働者の帰国旅費を
条件付きで提供した自治体もありましたから・・・)、安易な考えは危険かな、
と考えています。

※この見解はあくまでも記事を受けて当事務所独自の解説と見解を述べています。
皆様それぞれのお考えに対しては中立の立場であることを申し添えます。